【参考文献:石田勝紀『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?』(SBクリエイティブ)】
こんにちは!みなさんは、こんなことを思ったことはありませんか?
「同じ先生の話を聞いてるのに、どうしてあの子はすぐにわかるんだろう?」
「いっしょに宿題をしてるのに、なんでテストの点がちがうの?」
実はね、勉強って、「どこで」「どれだけ」やるかよりも、
「どうやって」やるかのほうがずっと大事なんです!
3つの「まなびタイプ」って?
人はみんな、ちょっとずつちがったやり方で学んでいます。
石田先生は、人の学び方を3つのタイプにわけています。
タイプ1:ただ聞いているだけの人
このタイプの人は、授業中にぼんやりしていたり、黒板をうつすだけで、**「わかったつもり」**になっています。
たとえば、こんな感じです。
- 先生の話を聞いてるけど、実は考えてない
- ノートをうつすことがゴールになっている
このタイプは、「できた!」が少ないので、だんだん勉強がつまらなくなってしまうこともあります。
タイプ2:授業だけでがんばる人
まじめに授業を聞いて、しっかりノートもとる。でもそれだけ。
まなぶ場所が「教室だけ」になっているタイプです。
たとえば、
- 宿題はちゃんとするけど、なんでそうなるかは考えない
- テストのあと「できなかった…」と落ちこみすぎちゃう
でもね、まじめなことはとってもすてきなこと。
ただ、それだけじゃ「10点中9点」で止まってしまうことがあるんです。
タイプ3:日常(にちじょう)のすべてがまなびの人!
このタイプはすごいよ! 学校にいるときだけじゃなくて、家でも、外でも、あそびの中でも、まなびを見つける人です。
たとえば、
- 電車の中で広告(こうこく)を見て、「これってどんな意味だろう?」と考える
- ゲームをしながら、「どうすれば勝てるかな?」と作戦を立てる
- まちがえたとき、「なんでかな?」「どうすればいいかな?」と自分に質問してみる
「えーっ、そんな人って特別なんじゃないの?」って思うかもしれないけど、だれでもタイプ3になれるんです!
「まなびの魔法(まほう)のことば」10こ!
石田先生は、タイプ3になるための**「魔法のことば」**を教えてくれました。
このことばを自分にかけてあげると、どんどん頭がよく動くようになるよ!
番号 | 魔法のことば | 力の種類 | 具体例 | ポイント |
---|---|---|---|---|
① | なぜだろう? | 原因を考える力 | 給食のあとねむくなる → 「なんでだろう? ごはんを食べすぎたかな?」 | うまくいかないとき、「どうしてそうなったの?」と考える |
② | どう思う? | 自分の考えを言う力 | 友だちと読んだ本が違う → 「わたしは面白いと思ったけど、○○ちゃんはどう思う?」 | 人の意見も大切にしつつ、自分の考えも伝える |
③ | どうしたらいい? | 問題を解決する力 | ランドセルがぐちゃぐちゃ → 「どうしたらいい? 前の日に整理しておけばいいかも!」 | 困ったときに「無理」と思う前に、できることを考える |
④ | 要するに? | 大事なところをまとめる力 | 社会の授業 → 「要するに、この町は昔から人がたくさん住んでいたってことか!」 | 多くの情報から大事なことを一つにまとめる |
⑤ | たとえば、どういうこと? | わかりにくいことを言いかえる力 | 「自然を大切にしよう」 → 「たとえば、公園のゴミ拾いとか、木にのぼらないことかな」 | わかりにくいことは生活に当てはめて考える |
⑥ | 楽しむには? | 前向きにとらえる力 | 体育のシャトルランが苦手 → 「楽しむには? 友だちと回数を比べてみよう!」 | ちょっと工夫すれば楽しくなる |
⑦ | 何のため? | 目的を見つける力 | 漢字を練習 → 「何のため? いろんな本が読めるようになるため!」 | 「なぜやるのか」を知るとやる気が出やすい |
⑧ | そもそも、どういうこと? | 原点にかえる力 | 分数がわからない → 「そもそも分数ってなに? 1つのものをいくつかに分けた数だよね」 | わからなくなったら最初に戻って考える |
⑨ | もし〜どうする(どうなる)? | 仮説を立てる力 | 地球に水がなくなったら? → 「どうする? どうなる?」と考えてみる | 「もしも〜だったら」と考えるとアイデアが生まれる |
⑩ | 本当だろうか? | 疑う力 | 「〇〇ジュースで風邪が治る」 → 「本当だろうか? 調べてから信じよう」 |
たとえば、「どうしたらいい?」と考えるクセをつけると、
友だちとけんかしたときも、「仲なおりするにはどうすればいいかな?」と自分で考えられるようになります。
勉強が楽しくなるコツは?
石田先生がいちばん伝えたいのは、
「勉強=机に向かうこと」じゃなくて、
「生きること=まなぶこと」っていう考え方なんです。
たとえば、
スーパーで買い物をするときも、
テレビを見ているときも、
友だちと話しているときも、
ぜんぶ「学び」になるんだよ。
だから、楽しむことを忘れないでね!
おわりに
もし、今の自分が「タイプ1」や「タイプ2」だなって思ったら、がっかりしないでね。
今日から、魔法のことばをひとつだけ使ってみるだけで、「タイプ3」への第一歩になります。
そして、だいじなことは、「勉強ができる=すごい」ではなく、
「自分の頭で考えて、自分らしく生きていくこと」こそが、いちばん大切なんだってこと。
みんなの毎日が、「わくわくするまなび」でいっぱいになりますように!
参考文献
石田勝紀(2023)『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?』SBクリエイティブ
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